【任意整理体験談】借金が家族にバレて逆に良かった話

【任意整理体験談】借金が家族にバレて逆に良かった話

かなちゃん
このサイトの読者の人から届いた「任意整理の体験談」を紹介します。どういうキッカケで借金地獄にハマっていったのかが、これを読むとよくわかると思います。

もし今、借金を抱えてしまって困っている人はじっくり精読してみてください。貴重な教訓が得られると思います。

体験談を寄稿してくれた読者様(26歳/男性/大阪府/A.J.さん)

借金整理に対するイメージと現実はかなりかけ離れている!

皆さんは債務整理に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。きっと面倒な手続きがある、家族や友人に知られてしまう、今後ローンや借り入れが出来なくなるなどマイナスのイメージをお持ちではないでしょうか。私も債務整理には同じようなイメージを持っていました。

しかし、実際に債務整理をやってみると今までのイメージとはかけ離れていた事を知りました。しかも苦しかった返済もかなり楽になり、完済に向いてのメドも立った事で気持ちがとても楽になったのです。私が債務整理をした体験談をこれから書いていきますが、これが皆様の何かのお役に立ってくれれば幸いと思いますので、ぜひ最後までお付き合いして頂ければと思います。

借金をしたきっかけ

私が初めて消費者金融からお金を借りたのは社会人一年目の時でした。その時の私は買い物癖、浪費癖が酷く、お給料は全て買い物や飲食に使い切っていました。クレジットカードは学生の時に作った限度額が10万円程のものを持っていましたが、当然それも限度額は常に一杯でした。しかも社会人一年目の私の月給はそれほど高いものでは無いためにクレジットカードの支払いも遅れてしまう事も多々ありました。

ある時、どうしても支払いの金額が5万円程足りないなくて、どうしようかと思案している時に消費者金融の広告が目に留まりました。かなり困っていた私はすぐにその会社の無人契約機に行き申し込みをしたのです。正直、そんなに簡単にお金を借りることなんて出来ないだろうと思っていましたが、あっさりと審査に通り、希望金額の融資を受けることが出来たのです。その時は「助かった」という気持ちで一杯だった事は今でもはっきりと覚えています。

借金が膨れた経緯

最初の融資の限度額は20万円でした。怖かった事もあり、クレジットカードの支払いをしてからは借り入れはしないようにしていました。月々の返済額が大きくなかった事もあり、返済もちゃんと出来ていました。

しかし、その間も私の買い物、浪費癖は治っておらず、今までの生活の状況は全く変わっていませんでした。そんな時に、私が好きだったブランドからどうしても欲しいと思ったアイテムが発売される事になったのですが、その金額はなんと10万円もしたのです。その時に持っていたクレジットカードは当然ながら限度額一杯でしたし、現金も持っていません。

どうしても諦め切れなかった私は再び消費者金融から借金をする事にしたのです。希望の10万円を借り入れてその欲しかったアイテムを手に入れることが出来ました。その時から、借金と自分のお金の区別が曖昧になってしまったのではないかと思います。

毎月の返済はしっかりと行っていたのですが、ある時にATMに「限度額が増やせます」というお知らせがあったのです。問い合わせてみると返済が良好なので限度額を50万円までに増額する事ができますということでした。

しかも手続きは不要で今申し込めばすぐに増額する事が出来ると案内されました。私はすぐに増額の申し込みをしました。実際に50万円まで借り入れをしたとしても月々の返済額は15000円だったので、楽に対応出来ると思いどんどんと借り入れを繰り返して行ったのです。その時はこれが道を踏み外した第一歩になる事とは思ってもいませんでした。

気がつけばその消費者金融の融資限度額50万円はすぐに一杯になってしまっていました。その時の私は浪費癖はさらに悪化しており、自分の欲求を満たす為に他の消費者金融からも借り入れをするようになっていたのです。

債務整理をする事になったきっかけ

気がつけば消費者金融5社から200万円近い借り入れをしてしまっていました。月の返済額も6万円近くになり、かなり苦しくなっていましたが、浪費癖は全く改善していませんでした。返済に追われていた私は返済しては借り入れをして、また他の会社の返済に充てるというまさに自転車操業の状況に陥っていたのです。

もちろん、元本なんて全く減りませんでしたし、返済額がほぼ利息という状況でした。そうなってくると毎月の返済も滞り始め、督促の電話がひっきりなしに携帯電話や自宅、さらには職場まで掛かって来るようになりました。

自宅に電話が来た時は会社名を名乗らず個人名で電話がくるので同居していた両親に不審に思われていました。督促の郵便もほぼ毎日自宅に届きました。そんな状況が1年程続いていました。あまりにも正体不明の電話や郵便が来るので両親から「なんでこんな事になっているんだ。何か悪い事でもしてるのか。」と聞かれる事が多々ありましたが、その度に上手くはぐらかしていました。

ついに私の借金がバレてしまう時が来てしまいます。なんと父親が消費者金融からの郵便物を開けて中身を確認してしまったのです。私の父親は今まで一度も私宛の郵便物などを開けたことなど無かったのですが、今回の件に関しては、なんとなく借金をしているのではないかと察したようで、確認する為に郵便物を開けたのでした。

当然ながらとんでもないくらい父親には叱られました。散々叱られた後にこの借金をどう片付けるかについて話し合いました。そこで父親が仕事で懇意にしていた司法書士がいたのでその人に相談してみようという事になりました。

すぐにその司法書士とアポイントを取り、父親と二人で事務所に行きました。そこで司法書士に現状を嘘偽りなく正直に全てを話して相談をしました。すると行政書士からは任意整理であれば過払金も返ってくるし、信用の回復も割と早いからそれで進めましょうと提案がありました。正直なところ私はこの状況から脱却出来るのであればどんな方法でもいいと思っていたので、二つ返事で司法書士からの提出を受け入れました。

債務整理の手続き

任意整理の手続きは基本的に司法書士の方が全てやってくれました。私からは消費者金融のカード、持っている限りの消費者金融との取引明細書と契約書、給与明細書、源泉徴収票を提出した後に委任状を書きました。

私は契約書は持っていなかったのですが、問題なく手続きは進んで行きました。手続きは難しいことは無く、拍子抜けするほど簡単だったことをよく覚えてます。書類の提出と委任状の記入後のそこから先は消費者金融と司法書士との交渉になっていきました。

司法書士に任意整理を依頼した時の費用ですが約15万円くらいだったと記憶しています。私の場合はその支払いを後払いにしてもらう事が出来ました。その理由として取引暦が長い所が1社あったので任意整理をやれば、きっと過払金(多く払い過ぎていた利息の事)で元本の完済プラス戻ってくる金額があるはずだから、そこから手数料を捻出し、不足分があれば請求するというやり方にしてくれたからです。

今思えばかなり良心的な司法書士の方だったと思います。結果として一番最初に借り入れをした消費者金融からは過払金で50万円近くあった残金が全額帳消しになり、しかも10万円程戻ってきたそうです。もう一社からも3万円程戻ってきたので私から行政書士に支払ったのは差し引き分の2万円だけで済んだのです。

任意整理のメリットと気をつける事

任意整理をして、債務者と消費者金融の間に弁護士や司法書士を入れて話し合いを始めるとまず督促がピタリと止まります。郵便も電話も全く来なくなります。もうこれだけでも精神的にかなり楽になりました。

次に多く払い過ぎていた利息が元本に充てられ、元本を減らす事が出来ました。利息制限法の所謂グレーゾーンでの利率で借り入れをしていた場合や長い期間に渡り返済を続けていた場合はほぼ過払金が還ってきます。私の時も一番最初と二番目に借り入れをした消費者金融からは過払金が戻ってきたと言われました。

法律の専門家に間に入ってもらう事により借金の金額を劇的に減らしてもらう事が出来ました。200万円近くあった借金が80万円程に減ったのです。これはもうびっくりするしかなかったのと、どれだけ消費者金融にむしり取られていたのかと思い腹立たしかった事を覚えています。

120万円近くの金額が返済しないで済んだのですから、このまま任意整理をしないでいたらどれだけ無駄なお金が掛かっていたのだろうかと考えるとぞっとします。また残額の返済についても月々の返済金額を無理のない金額にしてもらう事が出来ました。私の場合は月々2万円でした。これなら全く無理のなく支払える金額でした。

万能に思える任意整理ですが、気をつけなければならない事もあります。まず任意整理をすると信用情報機関に事故情報が載るのでしばらくは新規の借り入れやクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりする事が出来なくなります。

携帯電話の分割支払いも出来なくなるので注意が必要です。お金を貸す側もこんな事故を起こした人にお金を貸す訳ありません。私なら絶対に貸したくありません。

しかし、その事故情報が信用情報機関のデータから消えればまた借り入れやローンを組む事が出来るようになりますから安心して下さい。

実際に私も携帯電話の分割や自動車ローンが組めました。ただし、それがどのくらいの期間が必要かまでかは正確にはわかりません。私の場合はおよそ5年くらい掛かりました。

また、任意整理の手続き中や返済中に新たな借金をしない事。これは司法書士に強く言われました。私はこの借金が出来ない期間にしっかりと更生して、真っ当な金銭感覚を取り戻す為のリハビリ期間だと思うようにしました。

実際にその期間で大きく狂っていた金銭感覚を修正する事が出来ましたし、現金しか持っていないので無駄遣いが減り、買い物癖や浪費癖が治りました。借金が出来ないことにより物欲にブレーキがかかるようになったのです。これは今までの私にとってかなりの大きな進歩でした。今でも基本的には現金のみで買い物をしています。クレジットカードは作らないようにしています。ネットで買い物をする時には不便さを感じますが、慣れてしまえばさほど気になりません。

任意整理であれば家族に内緒でやる事も出来るようですが、正直なところ私のように家族や身内にバレてしまったり、自分から相談したりして協力をしてもらった方がいいと思います。内緒でやるには何かと面倒な事があるので怒られるかもしれませんが、家族には相談した方がいいと思います。私も結果的に両親にバレて良かったと思っています。

実際にやってみて思ったこと

任意整理を始めとする債務整理ですがもっと身近に考えてもいいのではないかと思います。借金で首が回らなくなっている人はすぐにでも弁護士や司法書士に相談をするべきです。

私のように借金が50万円以上あって数年にわたり借り入れと返済を繰り返している人は一度相談してみる価値はあるのではないかと個人的に思っています。

弁護士に相談するのであればインターネットで検索すれば色んな法律事務所が出てきます。また法テラスに問い合わせをすれば弁護士の紹介をしてくれたり、初回相談料が掛からなくなったり、弁護士費用の減額や貸付をして貰えるので困った時には使ってみるのも良いかもしれません。

ただし、法テラスの弁護士紹介は債務整理に強い弁護士を必ず紹介してくれる訳ではないので注意が必要です。債務整理をやったことの無い弁護士を紹介されたなんて話もインターネット上であるくらいです。一番安心なのはインターネットで色んな法律事務所を調べて、そのホームページや口コミを確認し自分にあった債務整理の実績が多い法律事務所を選ぶと良いと思います。

分からないことがあれば、遠慮せずに電話でもメールでもいいので問い合わせをしてみてください。司法書士については費用面は弁護士より多少安く済みます。ただ司法書士は任意整理には強いのですがその他の債務整理には少し弱いので自分の借金の状況や金額、今後の返済計画に合わせて弁護士にするか司法書士にするかを決めると良いでしょう。

借金の金額が多過ぎて、返済計画が立てられない人は自己破産も含めた対応となるので弁護士へ、それほど金額が大きく無く返済計画も立てられそうな場合は任意整理で済むと思うので司法書士に相談してみてください。

これで私の体験談は終わりになりますか、皆様の参考になりましたでしょうか。昔の馬鹿な私の経験で今まさに借金で苦しんでいる人の始めの一歩を踏み出すきっかけになってくれたら幸いです。

最後に困った時はその道の専門家にすぐに相談してみることをお勧めします。借金の問題は中々言いにくいことだと思いますが、聞くだけならただなので遠慮なく聞いてみましょう。ちょっとしたきっかけで生活が劇的に変わるかもしれません。

借金が家族にバレて良かった…本当にそう思います!

かなちゃん
家族に借金がバレて、本当によかったですね。このことで司法書士に相談する大きなキッカケができました。

早めに司法書士や弁護士に相談した方がお得ですね。ちなみに、家族や身内に内緒で債務整理することもできます。債務整理を専門に扱っている司法書士や弁護士なら、「内緒で債務整理する」という点にも配慮してくれます。当サイトの情報もぜひ参考にしてください。

 

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34歳の元弁護士ライター。大手法律事務所に10年、勤務していました。主に任意整理と自己破産の案件を担当していました。現在は法律の知識を生かして、WEBメディアの執筆、法律系の動画コンテンツの脚本執筆を行っています。